肩当て

肩当て

肩当てについて、2つの対峙する考え方があります。一つは、肩当てを使用することで左手と腕がより効率的に使用できるため、長時間の演奏の際により大きな安心感と快適さが得られる、という考え。もう一つは、肩当てなしの方が楽器が自由に鳴り、演奏者の首や肩を自由にし、より良い音質が得られる、というもの。

日本では、プロの演奏家は肩当てを使用せず、学生やアマチュアは使用する、という先入観があるように思えますが、海外の演奏家を見る限り、あまりそうした傾向は強くはないように思えます。

肩当ては比較的新しい発明です。私の場合、肩当てを使用した演奏法と使用しない演奏法の両方を学んできましたが、肩当てありの方が好みです。そこで重要になるのが、どのような種類の肩当てを使用するかです。大まかに言って、木材を使用したタイプが、その軽さと音質の観点から良いと感じます。私の一番のお気に入りはPirastro KorfkerRestという製品。これはとても軽量で、個々の演奏者に合わせて、様々な角度に調節が利き、木材部も自在に曲げられます。また、コストが気になる方にはMach1を勧めています。前者ほど軽量でも適応性が広くもありませんが、費用効果が高く、音にあまり悪影響を与えません。

でもまだ完璧な肩当が世の中に存在するわけではないと思われ、自分にとっての最高の肩当て探しは多くの演奏家にとっての永遠のテーマの一つなのではないでしょうか。いずれにせよ、多くの種類を試し、最も自分に適したものを見つけてください。また、特に素晴らしい肩当てを発見された方は是非情報をご提供いただけると嬉しいです。